ハワイ在住の日本人として、私がいつも心引かれるお店がカイムキにあります。その名もオカタ弁当（Okata Bento）。ワイアラエ通り沿いにあるこの小さなお店は、1981年の創業以来、地元の人々に愛され続けています。
オカタ弁当の「ハワイらしさ」
店の営業時間は12:00ish – 4:00ish（12時ごろ～4時ごろ）。この「ごろ」という表現が、ハワイらしいリラックスした雰囲気を物語っています。実際、12時に訪れても開店準備中で、常連客が何人も外で待っていることも。でも、誰一人として怒ることはありません。このゆったりとした時間の流れが、私たちがハワイに求めるものかもしれませんね。
シンプルながら深い、オカタ氏の料理
オーナーシェフのリンドン・オカタ氏は、創業当時から変わらず、今でも厨房で一人で腕を振るいます。テイクアウト専門のこの店では、オンライン注文やカード払いは不可能。しかし、その「不便さ」さえも魅力の一つに感じることでしょう。料理は一品ずつ丁寧に作られ、オカタ氏の真剣な表情が印象的です。
外で待つ客が多い中、私は店内でオカタ氏の料理する様子を眺めるのが好きです。彼の手際の良さ、グリル料理を作るたびに必ず鉄板を丁寧に掃除する姿、冷蔵庫で冷やされたマカロニサラダは料理が完成する直前まで出さないなど、細やかな心遣いが随所に見られます。
1980年代にタイムスリップ
オカタ弁当のメニューは豊富で、弁当、丼、プレートランチ、サンドイッチ（ハンバーガー）と、どれも素朴ながらも魅力的。
今や日本でもよく知られているロコモコ（loco moco）は、ご飯にハンバーグと目玉焼きをのせて、その上からグレービーソースをかけた、ハワイのB級グルメを代表するメニューです。 ロコモコの歴史 ロコモコの発祥には諸説ありますが[…]
オカタ氏は一見無口に見えますが、話せばとてもフレンドリー。私がコロナ禍明けに数年ぶりに来店した際にも私の名前を覚えてくれていました。彼が1981年に創業した時、21～22歳だったそうです。したがって、2024年現在では60代半ばになるはず。しかし、彼の若々しい外見は、覇気やファッションも含めて、その年齢を感じさせません。
このお店の外観や内装には、どこか懐かしい雰囲気が漂います。ローカルの友人も「タイムマシンで1980年代に戻ったようだ」と言います。カイムキ自体が古き良きオールド・ホノルルを感じさせる町ですが、オカタ弁当はその中でも一際特別な存在です。
店舗情報・アクセス
オカタ弁当
Okata Bento
3616 Waialae Ave, Honolulu, HI 96816
インスタグラム：@okatabento
