が住んでいるオアフ島で一番高い山は、島の西側のワイアナエ山脈にある、カアラ(Kaʻala)という山である。高さは1,225メートル。山容は、頂が平らになった台形をしていて、あまり目立たない。ホノルルからもよく見えるが、あの山がオアフ島の最高峰であることを知っている人は少ない。

カアラ登山

カアラ山には、過去に二度登ったことがある。山頂まで登る道はいくつかあるようだが、私は二度とも島のリーワード側から登った。入り口は、ワイアナエという町からしばらく山側にはいったところにある。

登山口からしばらくは塗装されたゆるやかな登り道だが、やがて塗装道路が終わり尾根道になる。尾根道がおわると、あとは急な斜面をひたすら登ってゆく。特に景色も見られず、単調な登山だ。

我慢してしばらく登るとコア、オーヒア、マイレなどの在来植物があわられはじめ、やがてカマイレウヌ(Kamaileʻunu)という尾根の頂上にでる。尾根の上から見下ろす、ワイアナエ・バレーの景色が素晴らしい。

ここからさらに登りは続く。ちょっと恐ろしいくらいの巨大な岩をよじ上る場所もある。設置してある補助用のロープを使いながら登る。

斜面を登りきると、道は急に平坦になる。この山を遠くから眺めたときに平らに見える頂上部分だ。この平坦な場所は湿原(ボグ)になっていて、カアラ自然保護地区(Kaʻala Natural Area Reserve)に指定されている。ここからは、ハイカーが自然環境を壊さずかつ安全に歩けるように敷かれた板の歩道をゆく。ピロやオーラパなど、ハワイ原産の植物がたくさんみられた。

ピロ(カアラ山頂で撮影)

ピロ(カアラ山頂で撮影)

オアフ島では生息数がさほど多くないアパパネ(アカハワイミツスイ)が、木々の間を飛んでゆく。さえずりも聞こえてくる。まるでカウアイ島のコーケエ州立公園にでもやってきたかのような気分になった。

湿原が終わると板の歩道もなくなり、少し進むと「End of Hiking Trail」という看板がある。近くに島の北側を見渡せる景色の良い場所があるのでそこで弁当を食べた。

アパパネ(アカハワイミツスイ)

アパパネ(アカハワイミツスイ)

帰りは、来た道をひたすら下っていく。往復距離13キロ、高低差1,000メートル、往復8時間のハイキングだ。オアフ島のハイキングコースでは中~上級者向けのコースに入るだろう。しばらく行っていないので近いうちに3度目のカアラ登山を試みたいと思っている。

カアラに住む女神カイオナ

カアラ山には、カイオナという慈悲深い女神が住んでいると云われている。山で道に迷った人がいると、カイオナの使いであるイヴァ(オオグンカンドリ)が道案内をして助けてくれるという。私は2回とも道に迷わなかったからなのか、イヴァの姿は見られなかった。

﨑津 鮠太郎