衆国50番目の州ハワイには、公式なアロハ・ステート(アロハの州)とは別に、レインボウ・ステート(虹の州)という愛称がある。

日常的な存在

その愛称の通り、ハワイでは頻繁に虹が発生する。朝方や夕方にパラっと軽い雨が降ったあと、すぐ晴れることが多く、こういうときには大抵、きれいな虹がかかる。ホノルルで普通に暮らしていると、多いときでは1週間に3度も4度も虹を見ることも珍しくない。

そういうことから、ハワイは虹にちなんだものがたくさんある。例えば、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジには「レインボウ・タワー」と呼ばれる棟があり、その側面の大きな虹の壁画は、ホテルのシンボルとなっている。他にも、ハワイ州の車のナンバープレートには大きく虹が描かれているし、ハワイの主要な銀行のひとつファースト・ハワイアン・バンクのロゴマークも虹だ。ホノルル市が運営するバス「TheBus」の車体にも大きく虹がデザインされている。ハワイ島ヒロにあるの有名な滝に「レインボウ・フォールズ」というのがあり、ホノルルのカパフル通りにある有名なプレートランチの老舗の名は「レインボウ・ドライブ・イン」だ。ハワイで虹がいかになじみの深いものであるかわかるだろう。

ハワイの虹伝説

虹は、ハワイ語ではアーヌエヌエ(ānuenue)という。

ハワイの言い伝えでは、メネフネ(Menehune)という伝説上の小人族が、虹を作ったとされている。メネフネ達は、鳥の羽から赤色を、イリマという花からオレンジ色を、バナナから黄色を、シダの葉から緑を、海水から青を、そして女王のドレスから紫を集めた。それをカフナ(kahuna、祈祷、占い、儀式を司どる専門家)が混ぜ合わせて虹を作り出したという。つまりハワイでは、虹の色はアーチの外側から赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6色とされている。日本では青と紫の間に藍色を加えて7色とするのが一般的だ。

運がよければ「奇跡の虹」も

虹の外側にさらにもうひとつの大きな虹がある「ダブルレインボウ」もハワイでは普通に見られる。外側の虹は、色の並びが逆になるのが特徴。ダブルレインボーのその外側にさらにもう一つ虹があって3重になっている「トリプルレインボウ」が見られることもあるという。トリプルレインボウは「奇跡の虹」と言われるが、私はまだ見たことがない。

夕方のマーノア・バレーに架かるダブルレインボウ

夕方のマーノア・バレーに架かるダブルレインボウ

虹のあるくらし

私は「ハワイdeバレーボール」というバレーボールサークルを主催していて、週末の夕方にダイヤモンドヘッドがきれいに見えるカピオラニ公園でバレーボールをやっている。バレーボール中に、ダイヤモンドヘッドをまたぐように大きな虹が出ることが多い。太陽が西に傾くにつれて徐々に色が変わっていくダイヤモンドヘッドと虹のコンビネーションは大変美しい。こんな素敵な環境で毎週バレーボールをできることをいつも幸せに思う。

﨑津 鮠太郎